かぴばら先生は語る

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毎日を本とのおしゃべりで費やしておりますわたくしが今迄の読書体験で「これはイイ!」と感じた作品を紹介していきます。

おすすめSF作品!「盤上の夜」は六編で新たな宇宙を創り上げた!

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日本SF大賞受賞、処女作で直木賞にノミネート!

今回紹介するのは宮内悠介さんのデビュー作「盤上の夜」です!

短編六編から成るこの作品。それぞれの作品では囲碁、麻雀、将棋などのテーブルゲームを話の核として物語が展開していきます。

簡単な話がそれら盤上遊戯で人知を超えた何かを見た人たちの物語と云うことです。

詳しい話をしていきましょう!

「盤上の夜」

盤上遊戯がつないだ六編の物語 


一遍目の話は先述しました表題作「盤上の夜」です。

「盤上の夜」もさることながらその他の五編の作品もとても素晴らしい作品なので簡単ではありますがご紹介します。

二編目の作品が「人間の王」

チェッカーと云う盤上遊戯で四十年間無敗の天才がいました。

その名がマリオン・ティンズリー。

しかしその盤上遊戯は2007年に完全解が証明されていた。

四十年間も守り続けていたものをコンピュータに破られた、その時の天才の心境は?

三編目の作品が「清められた卓」

協会から存在自体を抹消された麻雀のタイトル戦があった。

そのタイトル戦は異様なものだった。

一人の天才プロ雀士、アスペルガー症候群の9歳の少年、一人の女性を追いかけてきた精神科医、そして宗教団体の教祖の女性。

この四人が卓に並んだとき、それは今まで知っていた麻雀ではなかった。

四編目の作品が「象を飛ばした王子」

ブッダの息子である王子が国を救うために奮闘する。

しかし王子には決定的に何か欠落していた。

王子には国を治める素質がなかったのだ。

そんな王子は現実の世界よりも架空の世界、盤上遊戯チャトランガーに熱心になった。

王子は思った。

チャトランガーでは象は飛ぶのになぜ現実では象は飛ばないのか。

五編目の作品が「千年の虚空」

葦原兄弟が織部綾に翻弄された人生。

弟の方は将棋を追究することによって現実世界に影響を与えようとしていた。

兄の方はゲームを殺すゲームで世界を変えようとした。

そしていつもその二人の陰には織部綾と云う人物が潜んでいる。

六編目の作品が「原爆の局」

この作品にて灰原 由宇が再登場。

灰原との再戦を望む井上プロ。

灰原たちを追って語り手のジャーナリストと井上はアメリカに立つ。

そこには原爆を落とされるまで囲碁を打っていたとある一局が関係してくるのだった。

どうでしょう? 興味を抱きましたでしょうか?

読んだ感想


この作品内には先に述べた通り六編の作品が存在する。

その作品のいずれの語り手も一人のジャーナリストと云う同一人物です。

この最高の語り手を得たことによってこの作品は最高傑作に完成しました。

それぞれの短編にはこれと云う接点はありません。

しかし何か深い底の所で通底している何かがある。

それを如実に表そうとしているのがこのジャーナリストだと思うのです。

そのことによって各作品ごとに描かれる人知を超えた何かが作品を追うごとに何となく理解できていきます。

そこに映し出されるのは果たして神か、それともなにか。

最高の読書体験になると思います!

ぜひご一読されることをお勧めします!

終わりに


今回はとても重厚的な作品を取り上げさせていただきました。

これからも様々な作品を紹介していきますのでどうかよろしくお願いします!

それでは今回はここまでです。

バイバイ(^_^)/~

盤上の夜 (創元SF文庫)

盤上の夜 (創元SF文庫)

 
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