「放課後のゲームフレンド、君のいた季節」こんなラノベがあったのか!
今回はMF文庫Jから出版されている、むらさきゆきや先生「放課後のゲームフレンド、君のいた季節」について紹介していきたいと思います!
正直この作品を紹介するか否か迷っていました。
と云うのも、この作品に関しては、どの場面、どの内容を説明してしまうだけでネタバレになってしまう恐れがあるんですよね。
ただの青春物語を描いたライトノベルではないんです。
青春ストーリーが進む中、ほんのちょっぴり見え隠れする暗闇。
その暗闇は恐ろしいはずなのにメインに据える主人公とヒロインのストーリーを据えることでうまい具合に軌道修正を行っている。
これは作家の力量が伺えます。
主のストーリーの裏に何か不穏な空気のはらんだ感じです。
感覚的に申し上げると、個人的にこの作品はある作品のようだな、似ているかもしれないな、なんて思った作品があります。
それが芥川作品です。
芥川龍之介です。
芥川の作品も主のストーリーの裏にいくつかの謎が存在しています。
有名な作品に「藪の中」などがありますね。
「藪の中」に関してはいわゆるミドルストーリーなんて呼ばれています。
このラノベを読んで私は意外にも芥川作品を思い浮かべたんですね。
しかしよくよく考えてみると案外通底しているな、と思いました。
何故か?
どこか似ているんですよね。
ストーリーを覆っている焦燥感に似た不思議な雰囲気とか。
そして物語の帰結、締め方とか。
芥川作品もこのライトノベル作品も、
どちらも読者が思い描いていた最後とは180度違ったものを用意している。
そしてどちらも決まって読者を良い意味でも悪い意味でも困らせるんです。
詳しく紹介していきましょう!
ぼっち美少女は廃ゲーマー
主人公のリオはオンラインゲームの一つMMORPGクロスレヴェリにおいて卓越した反射神経で《上位喰い》の異名を持っていた。
そんなリオはある日妖精のように可憐な容姿を兼ね備えた美少女、観月夢亜と出会う。
しかし彼女は廃ゲーマーで性格には難アリの残念系ぼっち美少女だった!
そんな夢亜に気に入られてしまったリオは彼女と放課後にゲームをするようになった。
夢亜が引き起こす数々のトラブルに見舞われながらも仲良くなっていく二人。
そんな楽しい日常が、ずっと続くと思っていた。けれども彼女には秘密があって――。
というのが本書の裏表紙のあらすじを簡単に加筆修正した内容。
ここからは若干先の話まで話してしまおうと思います。
彼女の秘密と云うのが、
病気。来年には死んでしまう。
しかしその病気は手術で治るらしい。
けれど手術を行う個所は脳なんです。
成功すれば病気は治る。失敗すれば死んでしまう。
それを知ったリオはどうするのか?
リオは夢亜を救うことができるのか?
気になりますね。
読んだ感想
この作品の面白いところは何と云っても青春学園ストーリーの日常シーン。
リオと夢亜が出会う。
ゲームを通じて仲良くなっていく。
彼女の秘密を知る。
そして決断するリオ。
そんな主要場面の間間に織りなされる日常シーン。
彼と彼女の徐々に変化していく関係性を日常シーンを通して感じていけるってのはこういった青春ストーリーの醍醐味ですね。
徐々に近づいて確固たる関係性を築いていく二人を見ているとページを捲りながらニヤニヤが止まりませんでした。
そして今作一番に驚かされたのは最初の方でも触れた通り、最後の最後、予想だにしないカタストロフが待ち受けています。
ちょっとこれはネタバレでしたかね。ま、いっか(笑)
と云うことで「放課後のゲームフレンド、君のいた季節」の紹介でした!
皆さん読んでみてください!
最後に
今回はライトノベルから一作品紹介させていただきました!
皆さんどうでしたか?
それでは今回はここまで!
( ´Д`)ノ~バイバイ